相続(税)対策は慎重に!

わたくしは、今まで生前のコンサルティング提案書の作成に数多く関わって参りました。
その経験から相続(税)対策は、今後の税制改正、社会情勢、時間の経過等により当初予定していた効果が出ない場合があり、また過度な節税対策は税務署から指摘を受けることもありますので慎重にやる必要があると考えています。また、定期的に見直すことが必要です。
成果を上げる対策を実行するためには、まず①お客様自身の相続に対するお考え(問題に感じていること等)を明確にし、②具体的な問題点を浮き彫りにするために現状把握(個々の財産の状況や評価額の把握、現状の財産による相続税の試算等)をして、➂納税負担額を把握。その上で、④具体的な対策を検討(納税資金の確保、資産の評価額・納税額の引下げ、資産管理会社の活用、分割方法の検討など)をすることになります。対策を実行するにはコストも掛かりますので、本当に必要な対策かは、総合的に経済的効果を考慮する必要もあると思っております。

本当に必要な対策をしっかりと!

やっておくべき対策もあります。それは、納税資金の確保分割対策です。
納税は現金納付が原則ですが、不動産の所有割合が多い場合などは、現金納付ができないケースがあります。
この場合、申告期限内(相続開始から10ヵ月以内)に不動産を売却し資金化するか、一定の条件のもと延納、物納制度を利用するか検討することになります。いずれにしても限られた時間内で速やかに手続を進める必要があります。延納・物納制度を利用する場合には、手続に時間がかかり、また利子税など余計な税金も発生することがありますので、相続人様にとって大きな負担になります。特に不動産を多数保有されている方は事前に対策をしておく事が望ましいと思っています。

不動産は相続人間でうまく分割できないことも多く、共有不動産(兄弟姉妹等の相続人間の共有)にすると、売却の際には全員の合意が必要になるなど運営上、処分上不都合が生じる可能性が高くなります。
また、すでに共有になっている不動産がある場合には、世代交代とともに複雑化しますので、早めの対策が必要です。

生前の相続(税)対策においては、複雑な節税対策を考えることより、しっかりとした納税資金対策や遺留分等を考慮した遺言書を作成するなどの分割対策をし、相続が起きた時に如何に円滑で揉めない承継ができるかを対策しておく事が最も大切だと考えています。

料金

生前の相続(承継)対策等の資料を作成する場合は、10万円(税込)からお受け致します。
内容に応じ個別にお見積り致しますので、まずはお気軽にお問い合わせください。